結婚に経済的共同体と心理的共同体の 2 つの要素が含まれることは近代的矛盾
結婚に経済的共同体と心理的共同体の 2 つの要素が含まれることは近代的矛盾 自分のアイデンティティは宗教や共同体で得て、楽しくおしゃべりする相手はこの人、性的満足の相手はまた別の人というぐあいに、それぞれ相手が違っても全然かまわない 子どもを産む相手として妻がいて、妻は妻で別のところで楽しんでもよかった
近代社会における結婚は核家族 (共同生活の場と親密な関係をつくり出す場) を形成するための重要なイベント 逆に言えばそれは、恋愛結婚の不可欠性と共同生活の不可欠性という、二つの帰結をもたらす 近代的結婚というのは自分を承認してくれる親密な相手をつくるイベントなので、必然的に恋愛結婚にならざるを得ない 自分を将来にわたって存在論的に承認し合う相手でなければ、存在論的不安を満たせない
前近代的な愛情に基づかない結婚だと、自分を存在論的には承認しているわけではない相手と結婚する
近代社会において、存在論的不安を解消することは生きるうえで必要
それと同時に新しい家族をつくるということは、生活共同体を新たにつくり出すイベント いわゆる自営業中心の社会から被雇用者中心の社会になり、かつ親戚や近所の人から助けを得られない社会になって、男性が稼得を担い、女性がケア労働を担うように 参考文献